小島監督が独立後初となる作品「DEATH STRANDING(デス・ストランディング)」
発売日に購入してプレイに没頭しました。
ストーリークリアしたので感想を書き記します。
ここ最近、睡眠時間を削ってプレイをし続けました。
おかげで寝不足が続いており、体調が…。
クリアしたので寝たいです。
さて、この記事を読むにあたって注意事項があります。
- ストーリーに関わるネタバレがあります
- 極めて個人的感想です。内容が正しいかどうかは焦点に当てていません
上記の項目を了承された方のみお読みください。
それでは、感想を。
まずは、デス・ストランディングの概要ついてはこちらをご覧ください。
→DEATH STRANDING Game | PS4 – PlayStation
2019年11月8日に発売された「ストランド」するゲーム。
タイトルでは不気味に液体が滴り落ちており、PVなどでも少しホラーサスペンスのような雰囲気が描かれているなどなにやら不気味な感じがありました。
ただ、やってみるとそうではありません。
「あー小島監督のゲームだわぁ」と感じる部分が至る所にありました。
損な部分を踏まえながら、様々な項目ごとに感想を書いていきます。
ストーリーについて
まずはストーリー部分についての感想です。
基本的なお話は、伝説の配達人である主人公サムがアメリカ大統領の娘アメリを救出するためにアメリカを横断するというストーリーです。その過程で起こる出来事や人間関係、さらにはいままで謎だったものを解明していくなど様々な体験をしていきます。
ストーリーのみを追いかけて行っても、かなりのボリュームがありました。
豪華俳優陣を起用しているだけあって、非常にプレイしごたえもあります。
まさに「映画みたい」なゲームに仕上がっていました。
小島監督らしく、深く練り込まれたストーリーは非常に満足しています。
初めは情報がなく、意味が解らない状態が続きましたが、エンディングが近づくにつれて今までの情報が繋がっていくのは気持ちよかったです。
サムとBB-28、それとクリフの関係性についてはすっかり騙されました。
それと、ダイハードマンは完全に「ジョン」ですね。
上司は「井上喜久子」さんですし。
国に忠を尽くすしていますし。
色々なセリフが聴けて大満足。
流石、監督です。
ただ、個人的に「様々な映画の要素を詰め込み過ぎた」のでは?と思いました。
小島監督は作品において、様々な映画のパロディを入れています。
今回もその要素が多かった気がしました。
小島監督の作品では、ストーリーにおいて全く新しい感覚というのはなく、どこかにあるような映画の様々なシーンやテーマが登場します。
死生観、愛、地球環境、人間とは?など、映画などで1テーマ1本というような感じで描いていくのが、このゲームでは全てが詰まっているような気がします。
それはただ単に、たまたま被っただけかもしれませんが…。
そのせいもあってか、伝えたいテーマ的なものが多すぎて1プレイヤーとしては情報過多に陥ってしまい、混乱してしまうことが多々ありました。
それぞれの要素は、結局のところ”繋がっている”のかもしれませんが、1つの作品として楽しむときにはなかなか理解するまでに時間がかかります。
ただ、それをじっくり考えてもう一度プレイできるのがゲームの良いところですね。
どうでもいいですが、「時雨(ときう)」を”しぐれ”と呼んでしまいます。
ゲームシステムについて
このゲームは「荷物を運びながら世界を救うゲーム」です。
従来のゲームでも「世界を救うゲー」は多くありますが、その多くは理由はどうあれ実質的な「おつかいゲー」と言っても過言ではありません。
それを敢えて、堂々と目的にしたのは面白いなぁと思います。
それに加えて「ストランド」することによって、今までにはない”誰かと繋がっている”ことを実感させてくれました。
自分が行ったことが誰かの役にたっている、このことをゲームでは明確に表現してくれているので、実生活で忘れていたことを思い出させてくれます。
それと、NPCに対して配送した時もびっくりするぐらい感謝されます。
「え、ただ配送しただけなのに」と思っていました。
私もいつの間にか、誰かに何かをしてもらった時の「感謝」を忘れてしまっていました。
自分のために何かをしてくれるのはありがたいですよね。
それに対して感謝を述べるのは当たり前です。
それが「当たり前」のことであっても。
あと、他のプレイヤーからの「いいね」システムも良い気持ちにさせてくれます。
何気なくしたことに「いいね」がつくと、今度は「よし、ここもこうしてみよう」という気持ちになり、次につながります。
そうして、人はお互いに高めあっていくんですね。
このように、ただゲームを”作業”するのではなく、誰かと繋がりながら”プレイ”するという、今までのゲームのプレイスタイルを再構築した画期的なシステムです。
ただ、少し気になったのは操作方法やメニュー画面などの使い勝手です。
操作はかなり独特で慣れるまでかなり時間がかかります。
また、荷物の積みなおしに一回一回メニュー画面を開かなければならず、テンポが非常に悪くなります。ボス戦で荷物整理後に回避不可避のボス攻撃を食らったりとイライラすることが結構あります。
それと、全体的にフォントが小さく見づらいのもネックでした。
アイテム説明欄は読むのに一苦労です。
メニュー画面もゴチャゴチャしすぎていて、何が選択出来るのかがわかりづらく、誤操作が頻発しました。
あとは、エラーも頻発して強制終了も起こるなど、ゲーム完成度的には少しばかり疑問が残りましたが、今後のアップデートを期待したいと思います。
総評
久しぶりに攻略などを見ずにクリアしました。
小島監督作品らしさが出た、素晴らしいゲームです。
映画好きにはニヤリとする演出、映画をあまり見ない人には王道なストーリー展開で安心感を与えてくれる非常に良くできた作品です。
他にも、怖さあり、シリアスあり、笑いありと様々な要素が詰め込まれています。
個人的に最高だと感じたポイントはBB先輩の銃弾防御です。
カッコよすぎて涙が出そうになりました。
BBは可愛くて、ついつい感情移入してしまうんですよね。
ただ、結局BB-28は何者だったのでしょうか?
クリフのBBは「サム」、サムが所有していたBBは…?
サムは生まれる予定だった子供の「ルー」と読んでいますが、「ルー」とその母親は爆発で死んだような事を言っていました。
ここら辺はアーカイブ等を全部読んでいないので、調べてみたいと思います。
それと、ハートマンも良いキャラをしていました。
彼の境遇がとてもおもしろい。
21分で死亡→3分でビーチ捜索→蘇生を繰り返している人なんですが、彼にとって生きている時間が「死んでいる」と発言していました。
彼は、とある事件で21分の間心停止しており、それが現在では逆転している状態。
こういった発想はなかなかできないので、非常に面白い。
それと彼がビーチで家族を見かけた時の場面は、完全にゲーム「SIREN」の海還りで笑ってしまったのを覚えています。
システム面でまだまだ改良が必要な面もありますが、総じて楽しめるゲームです。
かなりのボリュームがあり、クリア後も配送任務をプレイすることが出来ます。まだ隠れたプラッパーズなどもいるらしいで、どんどんとやり込んでいきたいと思います。