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MSI製ゲーミングディスプレイ「Optix MPG321UR-QD」を購入しました

デジタル
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個人的に物凄く気になっていた「ゲーミングディスプレイ」

いったいどれほどの実力なのか、通常ディスプレイの代わりになりうるのかを検証するために購入してみました。

「Optix MPG321UR-QD」とは?
MSI ゲーミングモニター Optix MPG321UR-QD

自作パソコンを使用している方にとってはお馴染みの「MSI」が販売しているゲーミングディスプレイです。4K&IPS(量子ドット)という高精細な画質とリフレッシュレートが144Hz、応答速度が1msという非常に高スペックなディスプレイとなっています。

パネルサイズ 32インチ
アスペクト比 16:9
最大解像度 4K UHD(3,840×2,160)
リフレッシュレート 144Hz
応答速度 1ms(MPRT)
パネル種類 IPS
表面タイプ ノングレア
色域 sRGBカバー率:99%
AdobeRGBカバー率:99%
DCI-P3カバー率:97%
最大表示色 約10億7,300万色
視野角 約178°(H)/ 178°(V)10億7,300万色

他にも、PIPやKVMなどあらゆる機能を詰め込んだハイスペックモデルとなっており、お値段は約15万円で販売されていました。私が購入した時は値引きセールをやっていたので約13万円で購入することが出来ました。

正直、ディスプレイでここまでのスペックは必要なのかどうか常々疑問に思っていました。インターネット上のレビューなどを読んでいると「高フレッシュレートは世界が変わる」「32インチは作業効率があがる」などなど、真偽を確かめてみたくなることばかり書かれているんですよねぇ。

というわけで、自分で試してみることに。
私自身は「27インチディスプレイ(LG製)×2」が最適解だと導き出していました。この最適解を塗り替えてくれるのか、正直ワクワクしています。

検証すること

  • 32インチは作業効率的にどうか
  • 高フレッシュレートは世界が変わるのか
  • ゲーミングディスプレイで写真編集などの作業が行えるのか
  • ゲーミングって何が利点なの?

開封

さっそく届きました。
外箱は非常に大きく、一人で持つにはなかなか難儀するサイズ感となっています。さすが32インチですねぇ。ただ、流石に高級ディスプレイだけあって外箱はしっかりしていました。この真夏に開封作業をしたので、心に余裕がなく開封時の写真などは撮影できず。

内容物は以下の通り。

  • HDMIケーブル ×1
  • DisplayPortケーブル ×1
  • USB Type-A – Type-Bケーブル ×3
  • USB Type-C – Type-Cケーブル ×1
  • オーディオコンボケーブル ×1
  • 電源ケーブル ×1
  • マウスバンジー ×1
  • VESAマウント用スペーサーネジ ×4
  • クイックスタートガイド ×1

かなり豪華です。
HDMIケーブルとDPケーブルの両方が付属しているのはとてもありがたいです。HDMIは「2.1」に対応しているので、この商品を買えばPS5などにもすぐ利用することができます。

実際に使ってみる

さっそく設置してみました。
流石に32インチだけあって非常に重い。
1人で作業するのはかなり骨が折れました。また予想外な出来事が起こってしまい、かなり長時間作業となってしまったので疲れ果ててしまいました。

私が使用しているモニターアームが対応していませんでした。モニターアームの仕様では「片腕10kgまで利用可能」と書いてあり、32インチディスプレイはディスプレイ本体だけの重量が「7kg」と対応しているはずでした。しかし、実際につけてみるとその重さに耐えきれていませんでした。うーん、これは新たにモニターアームを購入する必要がありそうです。

とりあえず仕方がないので、仮置きして電源をONにしてみました。

電源スイッチはディスプレイ右下に設置されています。
かなり大きく、また出っ張っているのでとても押しやすい。ただ、見てわかる通りでかなり発光するので気になります。

PC接続での画面表示はこんな感じです。

圧倒的サイズ感ですね。
また、この商品の売りでもある「発色の良さ」もぱっと見でわかるほど美しい。特に赤色の発色が凄まじいですねぇ。横にチラリと見えるLG製27インチディスプレイと比較してもよくわかります。ただ、発色が良いというか「画面全体が赤みがかっている」ので、LG製と比べるとどれが正確な色なのかがよくわかりません。

フレッシュレートを144Hzで接続してみましたが、正直あまり違いを感じることができませんでした。マウスの動きが「少し滑らかになったかな?」というぐらいでそこまでの感動はありません。

PS5に接続してみるとこんな感じになります。

こんな近距離で撮影しても高精細。
流石4Kですねぇ。また、PC接続時に感じた「赤み」がゲームではほとんど感じることなく、とても違和感なく素晴らしい。32インチは見にくいかと思いましたが、小さなものでもしっかりと視認することが出来るので27インチよりも楽に感じました。

ちなみに120Hz対応ゲームは持っていないので試していません。

ディスプレイの本体設定はこんな感じ。

色々な設定ができます。
中でも興味深いのはカラープロファイルに「Adobe RGB」が存在することです。ディスプレイの設定であまり見かけなかったので意外だなと感じました。ただ、この「Adobe RGB」にせっていしても例の「赤み」は消えることはありませんでした。

それと「ゲーミングディスプレイ」らしい機能といえばこれ。

ディスプレイ背面が光ります。
正直、どうでもいい機能ですよね。
こちらは設定画面から「OFF」にすることは一応可能です。ただ、一度電源をOFFにすると何故か勝手にONの状態に戻ってしまうのはバグなのかはわかりません。

問題点

このディスプレイの利点のひとつに「パソコン上でディスプレイ設定を行える」というのがあります。MSI公式ページで手に入れることが出来る「Gaming OSD」というソフトをインストールすることで可能になります。

この「Gaming OSD」を利用するには、パソコンとディスプレイを「USB Type A ⇔ Type B」ケーブルで接続する必要があるんですけど、これが認識しないんです。

そしてディスプレイ本体のファームウェアもこの「Gaming OSD」で更新が可能となっているんですが、接続できなければ更新作業すらできません。これには困ってしまいました。

後日、MSIのサポートに質問してみたいと思います。

※追記
サポートが非常に貧弱です。
電話サポートもなく、質問はフォーラム(英語)のみで対応など、素人では辞めた方が良いと思います。こういう時は大手メーカーからの購入した方が安心ですねぇ。

検証結果

それでは、色々と試した結果をまとめます。

■32インチは作業効率が上がるのか?
答えは「多少上がるかもしれない」です。
32インチの最大のメリットは「Windowsの拡大縮小レイアウトが150%で一番見やすい」ということです。確かに27インチと比較すると文字が大きくみやすくなり、離れた場所からの視認性が大きく向上します。また、ウインドウ自体も複数表示させて同時に作業しやすい点は27インチ×2よりも優れていると感じました。

ただ、32インチは置く場所に困ります。
かなり大きいですので、作業環境次第ですねぇ。

■高フレッシュレートは世界が変わるのか
答えは「変わらない」です。
FPSゲームでは変わると思います。ただそれだけなので、正直それ以外は「60Hz」で充分だとという結論に至りました。

■ゲーミングディスプレイで写真編集などの作業が行えるのか
答えは「無理」です。
LG製ディスプレイは工場出荷時にカラーキャリブレーションが行われており、私から見ても白がしっかりと表現されていると思いました。MSI製のディスプレイの場合、発色は非常に良いんですが、その色が果たして正確な色合いなのかはわからないというのが正直な感想です。かなり赤みがかっていますので、正直写真編集などでは利用できないと感じました。

■ゲーミングって何が利点なの?
LEDが光ることだと思います。
正直、それ以外はあまり意味があるとは思えません。

結論「ゲーミングの意味は感じられない」

ディスプレイの映像美は素晴らしい。
ただ、正直「ゲーミング」ディスプレイである必要はないという結論に至りました。

個人的に10万円以下で販売されている必要十分なディスプレイ(27インチ、IPS、4Kなど)を購入しても十分満足可能だと思います。ここまでの高スペックとなってくるともはや「自己満足」な世界となってくるため、絶対に必要だは感じませんでした。

まだ使用して数日しか経ってないので、後日良さがわかるかもしれません。その時にもう一度記事で書きたいと思います。

私は写真編集や文章作成などやメインなので、そういった用途は「クリエイター」の名のついたモニターを購入した方が満足度は高いと思います。色表現の正確さは結構大事ですからねぇ。今度自分自身でもキャリブレーションしてみたいと思います。

いやースッキリしました。
今までずーっと気になっていただけに今回こうして自分で試すことが出来たのは非常に勉強になりました。これで自信をもって他の人にディスプレイ選びに対してアドバイスができるようになったと思います。

最近「ゲーミング」という名の商品が増えてきました。
ディスプレイやマウスなどを色々試した結果、正直あまり意味があるとは思えませんので購入する際は気を付けた方が良いと思います。