社会人生活を送っていると色々な経験をします。
会社を辞める側と残る側の両方を経験した個人的なお話です。
最近、かなりガッツリ落ち込んでいました。
私よりも若い子が仕事を辞めるという話を聞いて、自分でも想像以上に精神的に来るものがありました。それと体調不良(雷雨前日に必ずなる謎現象)も相まって、夜に一睡もできないということもありました。とても辛かったですねぇ。
なぜそんなに落ち込んだのか。
それは、私も「会社を辞める」ことを経験したことがあるんですけど、その子と少し状況が似ていたなと感じてトラウマが蘇ったからだと思います。
その子は仕事もそつなくこなし、同僚からは慕われる存在です。とても芯のある人間で私もとても尊敬していました。それでも会社との折り合いが悪く、結局辞めることになったみたいなんです。他にも自分自身でやりたいことがあったみたいですし。
以前は辞める側の立場でしたが、今回は残る側の立場になりました。
両社の気持ちがわかるからこそ、とても辛く感じました。
辞める側の立場からみた心情
私が辞めた時は「もうこの会社にはいられない」というのが一番の理由でした。仕事自体は楽しかったんですけど、会社の人間との考え方の違いで辛く厳しい立場となってしまいました。それに給料も安く、それだったら他のことをやった方が良いなと思って辞めることにしました。
会社に辞めると伝えた時は爽快でしたね。
やっとこの苦しみから解放されると心の底から安堵したものです。辞めた後はぐっすり眠ることが出来たのは良い思い出です。
辞めると周りに告げた際には、身近な方や後輩には「辞めないで」と言われたことはとても嬉しかったんですけど、本当にお世話になった方は既に退職&別の部署に異動されており、意思を変えることはありませんでした。
ただ、辞めた後は大変でした。
次なる仕事に慣れるのも大変でしたし、本当にやっていけるのか不安でしかありませんでした。やっぱり前の会社にいた方が安定して楽だったなと思ったことも何度もありますけど、それでも自分の意思で決めたことなので多少の後悔があれどもやって良かったと思います。
自分のやりたいこと。
確かに大事なんですけど、それだけでは生活できないこともあります。どんなに嫌な職場でも辞めないで生活のために続けるという選択肢は残しておいた方が良いと思います。自分のやりたいことが曖昧だと「あれ?思ってたのと違う」など感じてしまい、結果的に前の職場の方が良かったと思うこともあり得ますし。
最近は「自分のやりたいことを最優先にした方が良い」という考えた方が増えている感じがしますが、自分の実力や生活も考慮した上で「自分のやりたいこと」へ挑戦した方が良いです。夢と現実のバランスはとても大事。
その子も自分の感情の勢いと自分のやりたいことへのハードルの高さを知らないで退職という選択肢を選んだように思えてしまったので、自分と重なる部分があるなと思いました。
今回の辞める子には私のような苦労をしないで上手くいって欲しいと思うと同時に、少し心配になったりもします。後悔なく頑張ってほしい。
残る側の立場からの心情
とても仕事の出来る子でした。
私よりも年下ながらもその仕事ぶりに尊敬しており、その働きぶりに勇気づけられたことがあります。
そんな人でも辞める時がくるんですね。
残される側というのはとても寂しいものがあります。辞める側には「その先の希望」があるんですけど、残される側には「寂しさ」しかないんですよね。
その子の明るい顔を見ると羨ましさすら感じます。
私も辞める時はこんな感じだったのかもしれませんね。
前の会社でも直属の先輩が辞めていくのを体験したんですけど、その時は特に何も感じませんでした。同じ事象でも人間関係でここまで感情が違ってくるのは興味深いものでした。
辞める理由が「会社との考えの違い」というのは虚しいですよね。
我慢できることもあれば、できないものもあります。考え方は人それぞれで難しいですけど、それで優秀な人材をなくしてしまうのはとても残念なことだと思います。どうにかならないのか、いつも考えています。
両方の立場を体験して思うこと
両方の立場を体験して思ったことです。
よく辞める人には「辞めないで、というのは自分のエゴだから言わない方が良い」「その人の意見を尊重して何も言わない」など言いますけど、個人的にはそれは違うと思います。
本当に辞めてほしくないと思う人にはその気持ちを素直に伝えた方が良いと思います。それと一緒に「何か一緒に考えることはできないか、何か譲歩できる点はないのか」なども伝えてみるのも良いかもしれません。人事や上司の言葉は響かなくても、親しい人間の言葉なら何か響くかもしれませんし。1%で可能性が残っているなら両社ともに後悔が少しでもなくなります。
それに、これは辞める側も辞めない側も「心の整理」ができると思います。
もしかしたら辞めないで済むかもしれませんし、それでも辞めるとしても残された側も納得できます。私も辞める側の意見を聞いて、確かにそれは辞めて次のステージに行かないとなと納得しました。
(それに辞めないでと言われた方が嬉しいですし、自分は他人にそう思われていたんだと自信につながりました)
前の職場では一度辞めた人間が復職したという事例もありました。そういった可能性があるのはとても良いことですよね。将来的にそういったことが普通にできるようになると良いなと思います。
色々な可能性があるなか、遠慮して何も話さないという選択肢だけはやめた方が良いと思います。
終わりに
人生、出会いがあれば必ず別れもあります。
何度も経験しているはずなんですけど、親しい人間との別れというのは慣れませんね。
よく会社を辞めてもプライベート出会えば良いと言われますけど、実際に人間関係が続くのは結構少なかったりします。同じ場所で働くから同じ考えでいれますけど、他の場所に行くと考え方が変わってきますし、考え方が変われば人は変わっていくものです。
それでも関係は続く人はいますけど。
他人の考えは全てわかりませんし、変えることもできません。人はそれぞれの立場と都合で動いていますけど、そんな中でも人に必要とされるのは嬉しいことです。辞める子とはもう会うことはないと思いますけど、後悔せずに生きてほしい。
色々ともやもやした気持ちがありましたが、こうして文章にしていると気持ちが落ち着いてきました。ブログってこういうことができるので良いですよね。
気持ちを少しづつ切り替えていくことにします。
時間が経てば、この気持ちも忘れていくことでしょう。
寂しいのか、嬉しいのか。
人間の感情って不思議ですよね。