マツダが推している「ディーゼルエンジン」
本当にディーゼル人気ということが起こっていたのか、それを確かめるために調べてみました。
情報元:燃料別登録台数|一般社団法人日本自動車販売協会連合会(公式ホームページ)
情報元は「一般社団法人 日本自動車販売協会連合会」です。
こちらでは、各自動車メーカーの燃料別登録台数が掲載されており、その中にマツダについてのデータも載っていました。
これを調べるきっかけは「マツダはディーゼルで支えられている」という話題がよく出るからです。確かに最近のマツダと言えば「ディーゼルエンジン」というイメージがついてきました。ただ、実際の数値的にはどうなのかは調べたことがありませんでした。
ということで、情報元のデータを参照してグラフにしてみました。
2020年~2024年の燃料別登録台数と割合
| 単位:台 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 |
| ガソリン | 83,478 | 75,183 | 69,787 | 50,376 | 43,043 |
| HV | 4,725 | 5,930 | 13,166 | 27,061 | 21,427 |
| PHV | – | – | 265 | 1,711 | 881 |
| ディーゼル | 42,268 | 38,090 | 39,572 | 50,380 | 26,144 |
| EV | 2 | 194 | 48 | 19 | 12 |
※登録車(乗用車)のみ
※小数点以下は切り捨てのため0%と表記する場合あり
まずは。2020年~2024年の燃料別割合です。
マツダの国内販売は「MAZDA2」と「CX-5」が主力となっており、国内でのこれら2モデルのエンジンラインナップは「ガソリン」と「ディーゼル」のみがラインナップされています。ですので、グラフのように「ガソリン」と「ディーゼル」が大半を占めているというのは当たり前と言えば当たり前。
2020年~2022年までは「ガソリン(57%~64%)」が一番多い割合となっており、次点は「ディーゼル(32%)」となっています。「HV」に関して2020~2021年はかなり少ないのは、ラインナップがe-SKYACTIV Xかe-SKYACTIV G 2.0のみでしたので仕方がないですよね。2022年にはCX-60(e-SKYACTIV D)やCX-30のマイルドハイブリッドモデルが登場したので「HV」が増加したのかもしれません。
2023年では「ガソリン」と「ディーゼル」の割合が同じになりました。この年が一番「ディーゼル」がシェアを獲得している年となっているみたいですね。それと「HV」の割合が増えていますが、内訳に関してはよくわかりません。恐らくe-SKYACTIV Dの割合が多いのではないでしょうか?確か、2023年はCX-60が爆発的人気を得ていた時期でしたので、それが関係しているのかもしれません。
2024年では「ディーゼル」の割合が一気に落ち込んでいます。
前年と比べると10%も落ちているのが気になりますねぇ。逆に前年では落ち込んでいた「ガソリン」が増加しており「HV」が横ばいということは、ガソリン需要が復活してきたのか、それとも……(確かの頃はCX-60が一気に落ち込み&MAZDA2のディーゼル販売終了がありましたね)
2025年1月~9月の燃料別登録台数と割合
| 単位:台 | 2025年1月~9月 |
| ガソリン | 36,498 |
| HV | 16,985 |
| PHV | 504 |
| ディーゼル | 14,441 |
| EV | 8 |
※登録車(乗用車)のみ
※小数点以下は切り捨てのため0%と表記する場合あり
2025年は1月~9月の数値となっています。
ディーゼルは21%に落ち込み、ガソリンは53%とさらに復調、HVに関しては前年比で微増となっています。ハイブリッドの内訳(e-SKYACTIV Dとe-SKYACTIV G、e-SKYACTIV Xの割合)が気になるところですけど、CX-30のガソリンエンジンがハイブリッドのみになっていますので、ディーゼルハイブリッドの割合がどれだけ占めているのかは不透明です。
ただ「ガソリン」は完全復活していますね。
ディーゼルの落ち込みは、MAZDA2のディーゼルやMAZDA6の終売もあった影響があるのかもしれません。
調べた感想
確かに、マツダはディーゼルの販売割合が一定以上あると感じました。昔からかなり販促活動もしていましたし、その効果は2023年頃までは出ていたのだと思います。しかし、色々な事情も相まってディーゼルの割合は落ち込む一方と言った感じですね。というか、マツダの国内販売台数が全体的に落ち込んでいる方が悲しい。
こうして数値をみると、3代目CX-5のディーゼルエンジン廃止は仕方がないのかなと思います。そもそも環境規制の影響もありますし。なので、直近でマツダがディーゼルエンジンをかなり強く推しているのは、まだディーゼル人気の残り香があるうちに少しでも多く売りたいのかも。
ただ、マツダの「HV」はほぼマイルドハイブリッドです。
これからスモール群においてはディーゼルなしで勝負していかなければいけませんので、何とかしたいところですよねぇ。今までディーゼルで燃費の良さをアピールしていましたけど、ガソリンだとマツダの燃費は他社と比較できなくなってしまいます。
ですので、マツダにとってこれからさらに厳しい戦いが待っているのかもしれません。そうなると、ますます「SKYACTIV-Z」に期待が掛かりますが、e-SKYACTIV Xという事例も存在しているので何とも言えないのが悲しい。何かマツダの未来が明るくなる話が欲しいですよねぇ。
以上です。
国内市場におけるディーゼルの割合が知ることが出来ました。
個人的にはもっとディーゼル依存しているのかと思っていましたが、正直そこまでディーゼル依存しているわけではなさそうですね。それでも他社と比べると高いですけど。ただマツダは、その販売比率でディーゼルを売りにし過ぎてしまったこと、ストロングハイブリッドを投入できなかったことでかなり苦戦しているという現状が浮き彫りとなりました。2023年がターニングポイントで方向性を見誤ったのかもしれません。





