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映画「教皇選挙(Conclave)」を観た感想(ネタバレあり)

日常
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映画「教皇選挙」を観た感想をここに書き記します。

とある巡り会わせで映画を見る機会がありました。
最近の映画はあまり見ていませんでしたが、タイトルとポスターの魅力に惹かれてこの作品を選んでみました。こういう大人の権力争いを題材にした映画って好きなんですよね。

映画「教皇選挙」とは?
映画『教皇選挙』公式サイト|2025年3月20日(木・祝)全国公開

2024年に制作された映画です。
この映画は、ローマ教皇が死去したことで行われる次期教皇を決める選挙「コンクラーベ(Conclave)」を題材としています。コンクラーベはとても特殊な選挙方式となっており、全カトリック教会の枢機卿がバチカン市国にあるシスティーナ礼拝堂に集まって新たな教皇が決まるまで選挙を密室でひたすら続けるんだそうです。決まるまで終わらない。

そのコンクラーベの舞台裏と内幕に迫ったミステリー映画となっています。余談なんですけど、この映画のタイトルを始めて見た時、コンクラーベと根比べって似ているなと思いました。選挙制度自体も根比べ的な感じですし。ただ、調べると全く関係ないそうですね。

まず一言感想として「かなり面白かった」です。
主人公のトマス・ローレンス枢機卿視点で描かれている作品となっており、様々なスキャンダルと人間関係に悩むことになっていきます。たびたび彼の顔がアップで映るんですけど、そのたびにシワが増えていったり、顔色が悪くなっているような演出が作品に惹きつけられていきます。

ローレンスを演じているレイフ・ファインズさんがこれまたとても良い演技なんですよね。常に悩み苦しんでいくローレンスを見事に表現していました。ほとんどオジサンしか出てこないんですけど、それがまたかなり渋くてたまらない。

この作品では「悩む」ことが大事であり、「確信は信仰を疎外する」という表現がたびたび出てきます。その言葉が表す通り、主人公はひたすらに悩み、次期教皇の地位を狙う人々はみな何かを確信しているように行動しているのが特徴的でした。

人生には悩みはつきもの。
確信してしまった時点で考えることを辞めてしまっているのかもしれません。現実世界でもこの言葉がとても響きますよねぇ。

ちょっと笑ってしまったのが、ローレンスが欲を出して自分の名前を書いた際に爆発が起きた時です。神(前教皇?)がそこまで怒るのかというぐらいに礼拝堂が爆発するのには驚きました。前教皇は「ローレンスは管理者だ」と言っていましたが、どうしてもその役に徹してもらいたかったのかも。

そう考えると、この選挙は「出来レース」でした。
全ては前教皇が思い描いていた通りとなっており、ローレンスを含めたすべての枢機卿たちは踊らされていただけなのかもしれません。映画冒頭でも前教皇は「チェスの8手先まで読む」と言われており、かなり頭が良い方だったみたいですし。

映画の最後は新教皇が選ばれ、ローレンスが真実にたどり着いて終わります。ただ個人的に思うのは、新教皇が世間にお披露目され、教皇自身が「例の真実」を話すことで一波乱ありそうですね。こちらの方が大事になりそうな気がします。ローレンスは無事に辞めることが出来たのでしょうか。

以上です。
久々に痺れる映画を観ました。
演者、カメラワーク、脚本などなど、あらゆる面で素敵な映画でしたねぇ。

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