ダイハツの軽自動車「タフト」
全車速追従クルーズコントロールとレーンキープコントロールを実際に使用した感想です。
前回:「ダイハツ TAFT」を購入しました(やっと納車された編)
前回、やっと私の車両を受け取ることが出来ました。
試しに走った際に「ACC」と「レーンキープコントロール」を試すことが出来たので、その感想を述べたいと思います。
タフトの「ACC」と「LKC」を使用するにはステアリングスイッチを操作する必要があります。
円の中心にある「CRUSE」というボタンを押すことでON/OFFにすることが出来、上下の「+/-」で速度調整、右側のスイッチで「車間調整」が可能となっています。
LKCに関しては「ACCをONにすると連動してON」になる仕様となっていますが、車両設定から「LKCだけをOFFにする」ということもできるみたいです。
「ACC」を実際に使用した感想
■走行条件
・自動車専用道
・制限速度は「80km/h」
・乗車人数は「一人」
ACCをONにして80km/hに設定すると、設定した速度で自然な感覚で巡航します。エンジン制御に違和感はなく、むやみやたらと加減速を繰り返すということはありません。ノンターボだからと言ってエンジンは高回転にならず、快適なクルーズをしてくれました。
前方車両を認識すると追従走行をしてくれます。
高速走行時での追従はそこまでヘタというわけではなく、通常利用では特に不満はありません。車間距離の設定は3段階用意されているので、好みの距離を確保することが可能となっています。
タフトでは、フロントガラスに設置されている「2眼カメラ」で前方にいる車両、走行車線を認識してくれます。マツダなどではカメラの他に「レーダー」で前方車両の距離を認識しますので、カメラだけの認識では若干の不安がありましたけど、そこまで心配するほどではありませんでした。
高速走行中に速度が近い前方車両(速度差が10km/h以内?)を認識すると自然な加減速で追従してくれます。ただ、速度差が大きい場合(20km/hくらい?)の減速は「設定速度で近づいてから一気に減速する」挙動なので、ちょっと怖いかもしれません。これは渋滞時の完全停止時も同じ挙動なのがちょっと気になりますねぇ。昔のマツダ(登場当初のMAZDA3)のMRCCの挙動に似ていました。
最近のマツダ(CX-60など)やトヨタ(ヤリス・アクアなど)の挙動を体験してしまうと、ダイハツのはちょっと雑な挙動だなと感じるかもしれません。
それと、設定速度よりもかなり遅い速度で前車が走行していると、前車がいなくなった場合に設定した速度まで加速する際に「かなりのラグ」がありました。
【例】
設定速度:80km/h
前方車両:60km/h
前方車両を認識して60km/hで走行中、前方車両がインター出口で車線変更していなくなるとカメラが車両認識をしなくなります。しばらく60km/hで走行して数秒後にやっと設定速度「80km/h」に加速すべくエンジンが高回転になる。
これはちょっと気になります。
なので、この時は自らアクセルを踏んで加速した方がいいかもしれません。完全にクルマ任せにはせず、人間側が足りない部分を補えば快適です。
「LKC」を実際に使用した感想
タフトのLKCの評判をネットで見ると、けっこう意見が分かれている印象でした。ダイハツの説明などをみると車線逸脱の時に車線復帰を支援する機能とあったので、あまり期待していませんでしたが、思った以上に優秀だと感じました。
ACCを起動中、ハンドルに触れた状態で作動します。
車線逸脱時だけアシストが入るというわけではなく、車線の中央を走っている最中でも細かくアシストが入っているのを手で感じました。なので、挙動的にはトヨタの「センタートレース」に近いアシストをしてくれるので非常に運転が楽でした。
ただ、アシスト自体はちょっと雑味があるので、綺麗なレーントレースをしてくれるわけではありません。車線の中心よりも逸れ始めたら少し遅れてアシストという感じなので、ハンドルに力を入れないとフラフラした走行になりそうです。
私自身は、しっかりと自分でも中心を意識して走っていたのでちょうど良いアシストだと思います。これは使用者の「レーンキープアシスト」の解釈によって感想が分かれそうですねぇ。
個人的には「通常使用ができる能力はあり、高速で楽できそう」だと感じました。
統括
ACCとLKCの両方を試しました。
どちらも粗削りな部分がありますが、そこまで使い物にならないというわけではありません。おそらくですけど、2020年登場当初のモデルと現行モデルでは制御が違うのかもしれません。その影響で評価が違うのかもしれませんねぇ。
私が色々と試した中での立ち位置はこんな感じ。
トヨタ(現行ヤリス・アクア)≧ CX-60 > タフト ≧ 登場初期のMAZDA3
トヨタやマツダの最新モデルの制御には敵いませんが、うまくクセを理解していれば快適に利用できると思います。オプション装備ですけど、付けておいて良かったと思いました。というか、軽自動車でこの機能が付いているのってすごい時代になりましたよねぇ。
これは遠距離が楽しみになってきました。